メンヘラ小説 series
A tale of black corporate politics & a venomous serpent
2022.11.12–13 | 元ツイッター連載
この連載では、ブラック企業の課長「a氏」と、冷静なコメントを続ける毒蛇のフライ君の対話を通じて、日本の職場環境に潜む問題を掘り下げています。
今回の「紛議」篇では、被害者が訴訟という手段に走る前に考えるべき現実的な障壁と、その対策についてフライ君が淡々と語っていきます。
訴訟は「正義の武器」であると同時に、時に被害者自身を傷つける「両刃の剣」にもなり得る。
そのリスクを正直に伝えてくれるのが、この物語の真髄です。
親鸞と唯円房の逸話も登場し、現代の企業倫理と古典の教えが交差する、とても興味深い一篇です。
ゆっくりお読みください。
「ブラック企業と紛議」
ブラックな人事管理で、従業員が悩んで恨みを抱えているぜ。

酷い仕打ちを受けて、相談しても、人権正義漢ぶってすぐ
「訴訟だ!」て熱くなる人が居るでしょう?
証拠が揃わないうちに訴訟手続きに持って行こうとしているから、
訴訟費用が丸々無駄になってしまうんです。

被害者は時間も無駄にされて、
「泣きっ面に蜂」状態になってしまうんだよ。
それをしたのがもし公務員だったならば、
君たちは、税金から給料を取ることを、辞めるべきと言ってあげたい。

訴訟するよりも被った害を警察に言う方がいい場合もある。
ドラマでも訴訟って、検事が証拠を集めても、
それを弁護士が重箱の隅をつつくように揚げ足取りをしているでしょう。
例えば証拠を隠蔽されたらアウトなのさ。

事実がどうであれ。
浄玻璃鏡があるわけでもないし、
人間だとしらばっくれる奴もいるのさ。

だから会社との訴訟は、しっかり話し合いが済んで、
会社と被害者の合意を一コ一コ重ねていかないと、
証拠が弱くて、今度は金銭的にも損害を負わされてしまうのだよ。
人間社会の仕組みではね。

訴訟結果と社会的な批判は別になるのだけれど。
反論を封じさせる合意方法もあるのだよ。
すると自分からは外に向かって何も言えない。
さてはいかに親鸞がいうことを
たがうまじきとはいうぞ 親鸞
合掌
親鸞上人が唯円房に言ったみたいに、
俺よりも優秀な部下に向かってこんな風に、真面目な奴を壊してみたい。

それは下人の悪用だ。
上人は唯円房の業縁を試したのでしょう。

書類のやり取りでの命令で判子を押したら、
裁判で合意の証拠とみなされるから、
例えばその場合、唯円房は、善人から悪人に、
鴦掘摩羅みたいな殺戮者にならないと、
契約債務についての債務不履行になるのだ!!
あやふやに判子を押すと騙されるのさ。
決めた!
あの新人はまだ仕事を覚えていないから、
無理させて、「債務不履行だ!!」て、責めてやろう。
ヘヘッ

法律用語を使うのは、どうだろうか。
そこら辺の人に後ろから指さして
「お前は犯罪者だ!」て言っているようなものだから、
変な人になるよ。

普段の生活をして日常の仕事をしている人は、
裁判と法律用語には関わるべきではないよ。

それでも、債務不履行と担保責任は、有名な引っ掛けだね。
日本は法治国家だから、人はみな法律関係で成り立っているでしょう。
余程の悪事があれば、対抗すべく作戦を練るべきだけど。
普段は法律用語をそのまま使わないで、
なるべく普段の言葉に言い換えて使うと、生活して行きやすいかも。
この篇を読んで、「訴訟さえすれば勝ち」という思い込みが、実は被害者にとっての別のリスクに成り 得ることを感じていただけたかと思います。
フライ君が繰り返し強調していたように、証拠の蓄積と合意の積み重ねが、実際の戦いの基盤になります。
また、法律用語の扱いについても、「使い直す」という視点は、日常の中で生き延びるためのとても現実的なヒントです。
課長a氏の悪企みと、親鸞・唯円房の話の交差は、「人を試す」という行為の本質を問い直してくれる部分です。
フライ君はこれをただの「悪用」と静かに指摘し、読者に深く考える余地を残してくれました。
この小説は、ブラック企業の問題を「おもしろかっこいい」対話の中で伝えていくシリーズです。
次回も続けて読んでくださるのを楽しみにお待ちしています。




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