BeanstalkとCompoundを比較すると見えてくるもの
事例と構造の分析

フライです。
吾輩、DAOのガバナンスなんて綺麗事だと思っていたサ。
だが調べれば調べるほど、これがなかなか厄介な話だと分かってきたヨ。
構成:
- 導入(Beanstalkとの混同注意)
- Compound Proposal 289の詳細
- Beanstalk vs Compound 比較表
- 「1トークン1票は本当に民主的なのか」の考察
Compound系の事例から見える「別のガバナンス攻撃」
まず最初に言っておくが、BeanstalkとCompoundを混同してはいけないサ。
似ているようで、まったく別の攻撃の形なのでネ。
Compound Financeでは、2024年にProposal 289をめぐって大きなガバナンス論争が起きたサ。
Beanstalkのようにフラッシュローンで一瞬だけ議決権を乗っ取る手口ではないヨ。
むしろ、市場でCOMPをコツコツ買い集め、議決権をじわじわ集中させるというやり方だったのサ。
詳細
Proposal 289は、Compoundの財源の5%にあたる499,000 COMP――当時の価値でおよそ2,400万ドル相当を、CompoundのTreasury(財務庫/トレジャリー)から外部の運用プラットフォーム(「Golden Boys」が設計した利回り型プロトコル「goldCOMP Vault(金庫室)」)へ投資して送金するという内容だったヨ。
結果は682,191対633,636という僅差で可決サ。
コミュニティの一部は、Humpy率いる「Golden Boys」による立派な「governance attack」だと批判したのでしょう?
- 「Golden Boys」
大口投資家(クジラ)として知られる「Humpy」氏が率いるグループ
最終的には、対立が別のステーキング案によって調整され、Proposal 289による自動的な資金移動は取り消されたサ。
Golden Boysの中心人物とされるHumpyが、新しいステーキング型の提案と引き換えにProposal 289を取り下げることに同意しました。
だが吾輩に言わせれば、これは重要な教訓を残したヨ。
「コード上は合法な投票でも、DAOとしてはガバナンス攻撃と受け止められることがある」――これが本質サ。
(The Block、The Defiant、Cointelegraph、Unchainedなど)
- 「The Block」暗号資産メディア, 2024
クジラ(大口保有者)によるガバナンス操作の懸念やその後の和解劇として大きく報じられました。 - 「The Defiant」暗号資産(仮想通貨)メディア, 2024
- 「Cointelegraph」は世界最大級の暗号資産(仮想通貨)およびブロックチェーン技術の専門Webメディア, 2024
BeanstalkとCompoundを比較
BeanstalkとCompoundを並べると、見えてくるものがあるヨ。
| Beanstalk | Compound | |
|---|---|---|
| 代表的な問題 | フラッシュローン型ガバナンス攻撃 | 大口保有者によるガバナンス集中 |
| 時期 | 2022年 | 2024年 |
| 主な手段 | 一時的な巨大資本 | 市場でのCOMP大量取得 |
| 議決権 | 一時的に急増 | 継続的に集中 |
| 問題 | 投票と資本の時間的分離がない | 資本集中とdelegate構造 |
| 結果 | 大規模な資金流出 | Treasury移転をめぐる重大な論争 |
| 本質 | 借りた資本で政治権力を作る | 買った資本で政治権力を作る |
フラッシュローンは瞬間的な資本集中サ。
Whale型のガバナンス攻撃は継続的な資本集中ヨ。
そしてvote buyingは、他人の議決権を経済的に動かすという問題――方法は違えど、根っこにある問いは同じサ。
お金と政治的権力を、どこまで同一視してよいのかネ。
DAOの「1トークン1票」は本当に民主的なのか
ここから話は、単なるセキュリティ問題を超えていくヨ。
1トークン1票は、一見すると実に公平に見えるサ。
だが実際には、1トークンを持っていることと、DAOの長期的利益を代表することは同じではないのでしょう?
大量のトークンを持つ投機家も、長くプロトコルを使い続けているユーザーも、開発者も、流動性提供者も、同じ「1トークン」という尺度で測られてしまうサ。
すると、資本の量がそのまま政治的発言力になるヨ。
株式会社の株主総会にどこか似ているサ。
違うのは、DAOではその政治権力がスマートコントラクトによって直接実行されるという点でネ。
……さて、こうした権力の集中に、DAOはどう抗えばいいのでしょうか。
続きは次回、吾輩が語ってやるサ。
(後編に続く)
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最後まで読んでくださいまして、ありがとうございます。





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